電気学会全国大会講演要旨
3-011
NaCl水溶液中の火花放電で生じる噴流の特性
○小松 真(岩手医科大学)
軟組織などの切開を目的とした、NaCl水溶液中での火花放電で駆動されるパルス水噴流について、溶液の静電容量に対する特徴について調べた。 外径2 mmの棒形状アノードと管形状カソードの間に微小濃度0.9-0.09%W/VのNaCl水溶液を導入し、圧力シートによる作用荷重計測でジェットの威力を計測した。作用荷重と水溶液の静電容量の関連を調査し、噴流の威力と制御範囲を評価した。 結果として電極間距離0.8-1.0mmの条件では、水溶液の静電容量と作用荷重が比例する傾向がみられ、有用なジェット発生率も75%を超えた。これよりジェットをほぼ安定駆動できる電極間距離の初期条件を定性的に求め、さらに水溶液の静電容量による噴流の強さの変動範囲を確認できた。