医療用レーザーとして用いられるNd:YAGレーザーは、照射対象組織の色によって吸収が異なる。医療分野においては、事前に患部に対して最適な照射条件を選択してレーザー照射を行っているが、同じ組織でも色調が変わると切除量が異なる。そこで、レーザー治療中に照射対象組織の情報を取得する手法の一つとして、レーザー誘起音の測定を提案する。レーザー誘起音とは、レーザー照射により組織から発生する音のことである。Nd:YAGレーザーは、組織の色が変わることで発生する誘起音が変わる。その誘起音を解析することで組織の色の情報を取得し、最適な照射条件を選ぶ指標になると考えられる。