電気学会全国大会講演要旨
3-015
詩吟歌唱におけるフォルマント周波数の基礎検討
中山仁史・◎溝渕翔平(香川高等専門学校)・加藤浩介(大阪大学)
詩吟は日本また中国古来の漢詩・漢文に声調(メロディ)で歌唱するもので,中高年を中心とした愛好者に親しまれている.ところが,クラシックをはじめとする歌唱の知覚・生成メカニズムを明らかにしようとする研究が行われている一方で,日本古来の詩吟歌唱は明らかになっていない.よって,詩吟歌唱における発声生成及び知覚メカニズムが明らかにするためには,音響特徴量を用いて詩吟歌唱を記述する必要がある.本研究では,一般的な歌唱また発声において最も重要な音響特徴量の一つであるフォルマント周波数が,声量,音高及び母音の種類に応じてどのように変化するかを明らかにするための基礎的検討を行う.