電気学会全国大会講演要旨
3-112
マイクロ流路内の血漿層厚に着目した血球/血漿分離の効率向上
◎伊藤樹彦(立命館大学)・森本賢一(東京大学)・小西 聡(立命館大学)
本稿では、超微量血液分析のために血漿を回収する方法として、マイクロ分岐流路を利用した血球/血漿分離方法を対象とする。マイクロ流路内の血漿層厚に着目し、分析方法に応じた分岐流路型の分離機構の流路設計を提案する。また、流路幅に対する血漿層厚を向上させることにより、血漿回収率の向上が期待できる。血漿層厚は流路寸法・流動条件において異なる。そこで、PDMS製の直線流路を用い、各条件における血漿層厚を計測することにより、流路幅に対する血漿層厚を向上させるための流路寸法・流動条件を検討する。結果、流路寸法・流動条件の血漿層形成への影響を把握し、血球/血漿分離の効率向上のための分離機構の設計指針を得た。