電気学会全国大会講演要旨
3-124
コンベックス振動子を模擬した新形状の高安定振動子
◎阪野祐也・桐野雄宇・大井川 寛・植田敏嗣(早稲田大学)
水晶振動子の周波数安定度を決定するQ値を向上させる方法として,水晶をプラノ-コンベックス型に成形することが有効である。しかし、微小な水晶片を正確なコンベックス形状に研磨加工することは難しい。そこで,新たな形状として水晶表面に幅の異なる高さ数ミクロンの突起を規則的に配置することで,振動変位において等価的にプラノ-コンベックス振動子を再現できることを提案し,シミュレーションにより証明した。本論文では,実際に凹凸形状を有する振動子を試作し,その共振特性を評価した。測定結果から平板型振動子に比べ2倍のQ値を得ることができ,凹凸形状の有効性が実証された。