電気学会全国大会講演要旨
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半導体カーボンナノチューブのカイラリティ分離によるカーボンナノチューブガスセンサの高感度化
◎渡邉英明・藤岡将広・小牟禮弘樹・中野道彦・末廣純也(九州大学)
単相カーボンナノチューブ(SWCNT)にはその構造(カイラリティ)の違いによって金属型と半導体型が混在している。著者らが研究しているCNTガスセンサでは、ガス分子に反応性を示すのは半導体CNTのみであるため、半導体CNTのみを選択的に取り出してセンサを作製することで感度の向上が期待できる。これまでの研究で、同じ半導体CNTでもカイラリティの違いによってセンサ感度に差異が出てくる可能性が示唆された。従って、CNTガスセンサの感度を向上させるためにはカイラリティ毎のセンサ応答への寄与度を明らかにし、それを選択的に濃縮する必要があると考えられる。そこで、本論文では半導体CNTのカイラリティがセンサ感度に与える影響について検討した。