電気学会全国大会講演要旨
3-145
画面上に仮想的な風源と匂い源を提示する装置
◎米田達弘・松倉 悠・石田 寛(東京農工大学)
バーチャルリアリティの実現を目指し,映像や音声に加えて匂いや風を提示する研究が行われている.我々は,モニタ画面の四隅にファンを配置し,匂いや気流をモニタ画面から出てくるかのように提示する装置を開発した.右上と右下のファンは向かい合わせに配置されており,ファンから出る気流が衝突すると,モニタ画面の右から中央に向かう気流が生成される.同様に左から中央に向かう気流を生成する.これらの気流を再び衝突させることで,モニタ画面からユーザに向けて吹く気流が生成される.また,気流に香料蒸気を乗せて運ぶことで,画面から匂いが漂ってくる様子が再現できる.本装置が生成した匂い分布を測定し,香料蒸気の濃度のピーク位置をモニタ画面上の任意の二次元位置に移動できることを確認した.