電気学会全国大会講演要旨
3-151
匂いクラスタリングのための匂い分子ふるい吸着剤の作製
◎中野浩一・今橋理宏・中山俊太郎・林 健司(九州大学)
ヒトが匂い分子を受容するとき,その分子プロファイルに対応した脳の嗅球上に存在する糸球体が活性化する.類似した分子プロファイルを持つ匂い分子に対応する糸球体同士は嗅球上の近い部位に存在し,クラスターを形成している.嗅覚には,基本臭となるものが存在しなかったが,このクラスター分類をもとに匂いの質を評価できる可能性が出てきた.ガス分離測定装置を用いて,匂い分子のサイズ,極性の強さを測定し,分類することで,匂いの定量化が可能となる.今回は,匂いの分離測定のための,匂い分子ふるい効果を持つ吸着剤の作製とその結果の考察を行った.