電気学会全国大会講演要旨
3-153
水素検知タグの開発
○岡崎慎司・福本伸太郎(横浜国立大学)
近年、水素をキャリアとした次世代エネルギーシステムが注目を集めている。しかし、水素は爆発危険性が高いため、大量の水素を安全にハンドリングするためには、安価かつ信頼性の高い水素漏洩検知技術が必要不可欠といえる。本研究では、ワイヤレスの水素漏えい監視システムに適用可能な白金担持酸化タングステン薄膜を用いた水素検知タグを試作評価した。白金アンテナコイルをフォトリソグラフィーによって石英上に形成させた基板を用い、ゾルゲル法によりコイル部に水素感応物質を固定化した。ネットワークアナライザを用いて水素ガス曝露に伴う電気特性変化を調べた結果、0.8 GHz付近で約5 dBの変化が観測された。