電気学会全国大会講演要旨
3-155
薄膜抵抗型水素センサの開発
◎奥井貴博・片山文哉・堺 健司・紀和利彦・塚田啓二(岡山大学)
水素は次世代のクリーンなエネルギーとして注目されているが爆発の危険性があるため,水素漏れを検知する水素センサが必要になってくる.本研究では,白金薄膜が空気雰囲気下で可逆的に抵抗変化を示すことを利用して,この抵抗変化を電圧の変化として読み取れるブリッジ型の水素センサの開発を行い,薄膜の膜厚,成膜方法,測定温度等によるデバイスの特性変化を調べた.センサは接着性を高めるチタンと白金薄膜をフォトリソグラフィ工程によりガラス基板上にパターンニングして形成した.電圧変化量は水素濃度が高いほど大きくなり,再現性の良い電圧出力が得られた.また,室温(22℃)において,空気雰囲気下で100ppm以上の濃度を検知することが出来た.