電気学会全国大会講演要旨
3-160
透明ゲルを用いた超音波式可変焦点光学レンズ
◎小山大介・井砂亮一・中村健太郎(東京工業大学)
超音波の放射力によりレンズ形状が変化し、焦点距離を変化可能な光学レンズについて検討した。レンズは機械的可動部を持たない簡素な構造であり、粘弾性材料であるシリコーンゲル、アニュラ型超音波振動子(直径30 mm、厚み2 mm)、PETフィルムで構成される。振動子からの音響放射力によりレンズ表面(ゲル表面)を変形することにより可変焦点レンズとして動作した。入力電圧の増加に伴いレンズの変形は大きくなり、電圧振幅値によって焦点距離を制御することができた。焦点を10 mmから23 mmの位置まで0.3秒で変化可能であった。