近年，ハイブリッドカーや電気自動車においてドライバーや同乗者の居住スペースを確保する必要性から，電力変換システムへのダウンサイジング化の欲求が高くなってきている。この欲求を満たす手法として，三相トランスリンク型マルチフェーズ方式昇圧チョッパ回路を用いる事により，平滑キャパシタとインダクタコアの小型化が可能である。本報告では，上記の性能を有する提案回路方式において，状態平均化法を用いてパワー回路部の特性解析を行い，伝達関数の導出を行う。この伝達関数を用いて周波数特性を導出して解析する事により，制御対象の安定性を確保するために制御回路を設計する。さらに，設計した制御回路を実機により安定動作の確認を行う。