一般に，1次側位相シフト制御高周波リンクPWM DC-DCコンバータでは，位相シフト角に伴う循環電流に起因する電力損失とソフトスイッチング動作範囲の限界が問題となっている本研究では，循環電流の効果的な抑制とソフトスイッチング動作範囲拡大を目的とする電力変換回路として，2次側位相シフト制御方式に着目し，ZCS機能を備えた2次側位相シフト制御PWM DC-DCコンバータの検討を行っている本稿では，検討回路における初期位相差角の問題を明らかにした後，その解決策として，電力制御範囲の拡大，およびソフトスイッチング動作範囲の拡大を可能とする2次側アクティブスイッチの改良型ゲートパルスパターンをシミュレーションにより検証した結果について報告する。