電気学会全国大会講演要旨
4-014
マトリックスコンバータの出力側に統合したダンピング制御法
◎高橋広樹・伊東淳一(長岡技術科学大学)
近年,交流から交流へ電力を直接変換するマトリックスコンバータが盛んに研究されている。系統とマトリックスコンバータを絶縁する場合,マトリックスコンバータの入力にトランスを使用する。この時,トランスの漏れインダクタンスとマトリックスコンバータのフィルタキャパシタの間でLC共振が発生する。この共振ひずみは入力電流ひずみを増加させ,出力特性も悪化させる。 本論文では,マトリックスコンバータの出力電流制御と共振抑制制御を同時に達成する出力側ダンピング制御の有用性を実機にて検証する。その結果,出力側ダンピング制御を適用することで入力電流ひずみ率を65.3%低減できることを確認したので報告する。