電気学会全国大会講演要旨
4-025
単相-三相マトリックスコンバータの空間ベクトルを用いたパルス密度変調方式
◎中田祐樹・伊東淳一(長岡技術科学大学)
近年,非接触電力伝送など高周波の回路が盛んに研究されている。このとき変換器の入力は100kHz以上の高周波,出力は商用系統を想定する低周波であり,パルス密度変調(PDM)制御が適用できる。 著者らは,PDM制御を適用した単相-三相マトリックスコンバータを提案している。PDM制御を用いることでゼロ電圧スイッチング(ZVS)が可能となるが,インダイレクト形回路においてデルタ-シグマ変換を用いたPDM制御法を適用した場合,出力波形に逆電圧パルスとクランプ現象が発生する。 本論文では,出力波形の改善手法として空間ベクトル変調(SVM)を基にしたPDM制御法を提案する。また,試作機による実験を行い,この2つのPDM制御手法について比較検討を行い,出力電圧波形の改善を確認したので報告する。