電気学会全国大会講演要旨
4-030
空間ベクトルによる電流制御を用いたMulti-DC Tap方式三相PWMインバータ/コンバータ
○北野達也・市川直樹(小山工業高等専門学校)
近年、交流から交流へ直接電力を変換するマトリックスコンバータの研究が行われているが、双方向スイッチの利用による素子数の増加や制御法の複雑化が避けられない。双方向のパワーフローを持ちDCリンク電圧に対して、複数の任意のDC電圧を出力できるMulti-DC Tapを、3本並列に接続したMulti-DC Tap方式三相電力変換装置において、零電圧ベクトルを考慮することで空間ベクトル制御が実現できることを示した。 本稿では、空間ベクトル制御を適用したMulti-DC Tap方式三相電力変換装置においてd-q軸上で瞬時電流制御を行い、三相PWMコンバータ(CNV)でDCリンク電圧を維持し、三相PWMインバータ(INV)で任意の周波数振幅の三相交流を出力することで三相PWMインバータ・コンバータ間において双方向パワーフローを持つことをシミュレーションにより確認したので報告する。