電気学会全国大会講演要旨
4-034
同期式インバータのパルスを省いた影響
◎佐藤慶和・渡邉 聡(サレジオ工業高等専門学校)
同期式インバータは,転流角度を指定することで半周期の刻み数と同じ個数の高調波を除去することができ,スイッチング回数を抑えられる利点があるが,除去した高調波次数付近とその整数倍に残留高調波が現れ,高調波成分も大きくなる。しかし刻み数を多くすると残留する高調波次数は高くなり,誘導負荷では影響が少なく,フィルターを設けた際には容量を小さくできる。ここでは,残留高調波について理論値と試作回路の実測値との比較を行い,同期式インバータの刻みを省いた際の影響について検討した。結果,残留高調波の理論値と実測値を比較では,理論値通りの結果が得られ,刻み数を省略しても負荷条件によっては影響がないことも確認できた。