電気学会全国大会講演要旨
4-037
DC電流源モジュールと可変電流源を用いたハイブリッドマルチレベル電流形インバータ
◎山口創太・野口季彦(静岡大学)
これまでに報告されているマルチレベルインバータの多くはPWM出力であり,出力高調波とスイッチング損の低減が困難である。一方,リニアアンプは高調波歪のない交流を出力できるが,アンプ部での損失が大きく低効率である。そこで本稿では,高効率かつリニア出力が可能な電力変換器として,DC電流源モジュール方式マルチレベル電流形インバータ(CSI)とリニア出力可能な可変電流源を用いた新しい形のハイブリッドCSIを提案する。 電流源の種類別に,理想状態,DC電流源モジュールのみチョッパ使用時,チョッパ使用時の3通りについてシミュレーション検証を行った結果,出力電流THD(30次まで)がそれぞれ0.06%, 0.80%,0.95%となり,いずれも歪の少ない良好な出力を確認した。