電気学会全国大会講演要旨
4-048
5レベルダイオードクランプPWMインバータの過変調域のIGBTモジュール損失低減
◎長谷川一徳・赤木泰文(東京工業大学)
5レベルダイオードクランプPWMインバータのアームを構成する4つのIGBTモジュールの損失分布は変調率に依存する。放熱設計の観点からすべての変調率域において損失分布を均一化できることが望ましい。筆者らは先に,低変調率域の運転に適した制御法を提案した。これは,9次零相電圧を重畳することでIGBTモジュールの損失分布を均一化できる点に特長がある。一方で,3次零相電圧重畳を用いた過変調域の動作においても損失分布の不均一が問題となる。 本論文では,モータドライブ用5レベルダイオードクランプPWMインバータにおける過変調域のIGBTモジュール損失低減に適した零相電圧重畳法を導入する。「PSCAD/EMTDC」を用いたシミュレーションによってその有効性を確認する。