電気学会全国大会講演要旨
4-049
位相シフトPWM制御を用いたモジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(MMCC-SSBC)のSTATCOMへの応用 -I. MMCCに適したディジタル電流制御法-
◎新村直人・柴野勇士・赤木泰文(東京工業大学)
近年,モジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(MMCC)が注目されている。 MMCC は同一構成の単相フルブリッジセル,または双方向チョッパセルを多段に接続した回路構成であり,拡張や熱設計が容易であるといった特長を有する。 筆者らは先行研究においてマルチスイッチング防止のため,各段のキャリア波の頂点でのみ電圧指令値を更新する方法を採用していた。 一方,MMCC の電流制御特性向上のため,全キャリア波の頂点で電圧指令値を更新する方法(オールセル更新)が提案されているが電流制御系のモデリングまでは言及されていない。 本論文ではオールセル更新を適用した位相シフトPWM のモデリングを行い,制御ゲインの設計法を示す。