電気学会全国大会講演要旨
4-056
位相シフト制御を用いた誘導加熱用インバータ
◎山本直輝・金子将也・窪田祥朗(鳥羽商船高等専門学校)
誘導加熱では、強磁性金属を被加熱物に用いると効率良く加熱できる。しかし、強磁性金属はキュリー温度以上に加熱すると金属の物性が急激に変化し、電源の故障につながる。その対策として、共振周波数追尾制御が広く用いられるが、周波数を制御すると加熱部分も変化し、加熱効率が低下する。そこで、位相シフトを利用した力率調整による新しい制御法とソフトスイッチングインバータを提案し、その動作確認を行った。 提案するインバータは、補助スイッチの位相を調整して力率を制御する。実際に、強磁性金属を加熱した結果、物性変化時においても、ソフトスイッチングを維持でき、安定動作することを示し、提案する加熱制御法の有用性を実証した。