電気学会全国大会講演要旨
4-064
直列コンデンサを用いた三相ダイオード整流器の進み力率制御
○西原貫氏・野村新一(明治大学)
直流送電や超電導磁気エネルギー貯蔵(SMES)などの超電導コイル用電源としてサイリスタ変換器が用いられるが、遅れ位相により直流電力を制御するため無効電力補償装置が必要になる。この問題の解決策として、可変直列コンデンサを用いて進み位相で直流電力を制御する直列補償型サイリスタ変換器が提案されている。通常のサイリスタ変換器と直列補償型サイリスタ変換器とを組み合わせることで、電力系統からみた力率を改善し、無効電力補償装置の設備容量も半減化される可能性が検討されている。本研究では、三相ダイオード整流器を用いて、サイリスタ変換器の直列補償法の可能性を実験的に検証した。その結果、進み位相角10~85(deg.)の範囲で直流電圧・電流・電力を制御することが実証できた。