電気学会全国大会講演要旨
4-079
スイッチング状態時系列行列を用いた多相インバータの出力電流復元法
◎野口有理・野口季彦(静岡大学)
一般的な三相インバータの電流センサレスシステムはインバータのスイッチング状態に対応した直流バス電流と各相電流の関係から,直流バスに設置されたCTのみを用いてインバータの出力電流を復元する。多相化されたシステムでは,相数の増加に応じて多くのCTが必要となるため,電流センサレスシステム導入によるコスト削減,省スペース化の効果は大きい。この論文では新たにスイッチング状態時系列行列を提案し,これを用いて各スイッチング状態における相電流と直流バス電流の関係を再検討することで,多相インバータの出力電流復元アルゴリズムを一般化,体系化した。またシミュレーションにより提案法の有効性を確認した。