電気学会全国大会講演要旨
4-113
誘導同期リラクタンス電動機のセンサレス制御特性改善
◎岩本裕樹・大西徳生(徳島大学)
筆者らは位相追従形センサレス制御システムを提案し、様々な電動機に対して有用性を確認し報告してきた。最近では、レアアース磁石を用いない同期リラクタンス電動機(SynRM)や始動特性の改善をねらった誘導同期リラクタンス電動機(IM-SynRM)の始動特性についても報告した。また、IM-SynRMをセンサレス駆動するとき、誘導機構造による滑り分を補正する制御ループの付加は、トルク成分電流の制御に反映されることから、急激な過負荷・加減速時の過渡現象に対しても有効であることを実験により確認した。本稿ではこの制御ループの追加にあたって必要とする係数値の設定について最大トルク及び速度精度の観点から考察を行い、その結果、有効な値領域を実験により確認し、本補正ループの特性に関する検証を新たに追加することができたので報告する。