電気学会全国大会講演要旨
4-139
PMSMのための高調波外乱トルクオブザーバを用いた簡易なトルクリプル補償法
◎岸田英生・新中新二(神奈川大学)
PMSMのトルク制御においては発生トルクの品質こそが最大の関心事である。基本的なベクトル制御による電流制御を介したトルク制御では,種々の要因によりトルクリプルが発生する。特に,非正弦誘起電圧に代表されるPMSMの空間歪み的特性に起因するトルクリプルは,回転子速度に応じた周期性を示す。このトルクリプル補償法としてトルクセンサよりトルクリプル分を抽出し利用するものと、トルクリプルを推定して利用するトルクセンサレスのものに、大きくは分けられる。本論文は,非正弦誘起電圧に起因するトルクリプルの周期性に着目し、外乱オブザーバと中心周波数が可変なバンドパスフィルタとを用い,トルクセンサレスで簡易なトルクリプル補償法を提案し、シミュレーションによる検証結果を示す。