電気学会全国大会講演要旨
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3.3kVSiC-SBDの試作評価
○渡邊 寛・中田修平・中木義幸・藤井善夫(技術研究組合 次世代パワーエレクトロニクス研究開発機構)・大塚健一・川上剛史・小山皓洋・今泉昌之(三菱電機)・豊田吉彦(技術研究組合 次世代パワーエレクトロニクス研究開発機構)・炭谷博昭(三菱電機)
耐圧3.3kVのSiC-SBDの試作を行い、順方向IV特性、リカバリー特性について評価した。チップサイズは8.72mm×8.91mmである。順方向IV特性では温度25℃と150℃のいずれにおいても良好な直線性を示し、例えば電流60Aにおける順方向電圧はそれぞれ1.9Vと3.6V、微分抵抗率は7.5mΩcm2と22mΩcm2であった。 IGBTと組み合わせたハーフブリッジ回路において、インダクタンス負荷時のリカバリー特性を耐圧3.3kVのSi-pn ダイオードと比較した。スイッチング時のdi/dtは610A/μsである。リカバリー波形を見ると、Si-pnダイオードには大きなリカバリー電流が観測されるが、SiC-SBDには見られず、スイッチング損失の低減が期待できることがわかった。