電気学会全国大会講演要旨
4-153
SiC-SBDを搭載した3.3kVハイブリッドモジュール
◎小川和俊・石川勝美・行武正剛・亀代典史・小野瀬秀勝・長洲正浩(日立製作所)
近年,地球温暖化防止の観点から低損失な電力変換回路が求められ,回路に用いるパワーデバイスとして,SiC(Silicon Carbide)半導体が注目されている.特にSiCを用いたSBD(Schottky Barrier Diode)はpnダイオードを用いた際に発生するリカバリ電流がないため,スイッチング損失が低減され,電力変換回路の低損失化が期待できる.またSBDはpnダイオードのリカバリ時の電流変化率di/dtと主回路の寄生インダクタンスに起因する跳ね上がり電圧がないため,pnダイオードに比べ,跳ね上がり電圧が小さい.したがって,高速にターンオンが可能であり,ターンオン損失の大幅な低減が可能である.本稿ではSiC-SBDとSi-IGBTを搭載した大容量ハイブリッドモジュールの静特性,動特性評価結果について報告する.