電気学会全国大会講演要旨
4-163
不特定高調波発生源に対する直列形アクティブフィルタの有効性に関する実験的検討
◎Bao Cong Hiu・蒔田修一・佐藤之彦(千葉大学)
近年,高調波の問題の一解決策としてアクティブフィルタ(AF)の実用化が進んでいる。一般にAFといえば並列形が今の主流であり,高調波電流を検出し,この高調波電流を打ち消すような補償電流を発生する。しかし,このような並列形AFをコンデンサ入力形ダイオード整流回路などの容量性負荷に適用する場合,並列形AFの注入電流が負荷側の発生する高調波電流の増加を招き,高調波電流を完全に除去できないだけでなく,過電流を招く恐れがある。このような容量性負荷に対して,直列形AFを適用して直列に注入する電圧を制御し,高調波電流の流出を抑制する方法が知られている。しかし,種々の種類の不特定高調波源を一括に補償するように直列形AFの有効性や問題点などは十分検討されていない。本稿では,不特定高調波源を一括に補償するように直列形AFの有効性を実験を通して検討する。