電気学会全国大会講演要旨
4-165
高圧需要家の直列リアクトル付進相コンデンサによる高調波流出電流抑制効果
○雪平謙二・岡田有功(電力中央研究所)
需要家に設置されている進相コンデンサに直列リアクトルが付いているかどうかが系統の高調波電圧に大きな影響があることは周知の事実である。 一方,高圧需要家が発生する高調波電流の上限値はガイドラインで規定されているが,その対象は,需要家内で発生した高調波電流のうち系統に流出する成分であり,系統の高調波電圧に起因して需要家に流入する成分は考慮されていない。そのため,直列リアクトル付コンデンサの効果がほとんど考慮されていない。 本報告は,流出高調波電流を制限することは高調波電圧抑制に対してあまり効果が無く,直列リアクトルを設置することが決定的に効果的であることを検証したものである。