電気学会全国大会講演要旨
4-170
直列形電圧補償装置における進相コンデンサによる電圧上昇の補償の検討
◎野嵜正浩・中田篤史・鳥井昭宏・植田明照(愛知工業大学)
力率改善を目的に進相コンデンサ(SC)が導入されている.しかし,このSCが過剰となったとき,進み力率となって配電系統の電圧が上昇し問題となる例もある.本稿では直列形電圧補償装置に電圧上昇補償機能を付加して,装置の負荷側電圧の電圧上昇を検出して装置の受電電圧の電圧上昇の抑制を図った.補償方法としては線電流に対して90°進相させた電圧を印加して受電電圧の大きさを基準電圧となるような出力電圧を演算し,本装置からその電圧を出力して受電電圧の上昇を抑制する.本稿ではシミュレーションによってSCが過剰となったときの電圧上昇の補償を評価した.その結果,提案方法で電圧補償を行った場合は良好に電圧の上昇を抑制できることを確認した.