電気学会全国大会講演要旨
4-177
生体機構の単・二関節筋駆動の制御則を規範とする二足歩行の提案
◎河邊貴之・古関隆章(東京大学)
本論文では、二足歩行ロボットの運動に生体機構を取り入れることによる運動制御の簡略化について取り組んだ。生体機構に着目した研究として、二関節筋をロボットに応用したものが脚光を浴びており、本論文でも二関節筋機構を含む種々の生体機構に学んだ運動制御について検証を行った。 二関節筋機構と各リンク長が等しいことを導入することで、ヒトの日常生活において頻繁に行われる支点と先端を結ぶ方向の運動を特異的に簡略化した方程式が、歩行動作においても役立つ可能性を示した。伸縮方向の単純化された運動と、角運動量に基づく立脚の円運動により、ダイナミクスに沿った歩行運動が実現される可能性を示した。