電気学会全国大会講演要旨
4-179
適応型有限整定フィードフォワード制御系の適応インターバル短縮による位置決め性能改善
◎和田賢健・前田佳弘・岩崎 誠・平井洋武(名古屋工業大学)
プリント基板レーザー穴あけ加工機で用いられるガルバノスキャナは,自己発熱や周囲環境変化,経年変化に起因する共振周波数変動によって,位置決め性能が劣化する。 その特性改善に対し,筆者らは適応型有限整定FF補償を提案した。 しかし,その手法ではFF補償器再設計区間(以降,適応インターバル)中はパラメータ変動に適応できないため,位置決め性能向上には適応インタールの短縮が必須である。 本研究では,適応インターバル長大化を招く最適化計算を必要としないFF補償器再設計法を提案する。提案法は,従来法とほぼ同等の制御性能を具備しつつ適応インタールの短縮が可能であり,その有効性を数値シミュレーションにより検証する。