電気学会全国大会講演要旨
4-181
多慣性モデルを用いた感触再現制御
◎水谷洋輔・桂 誠一郎(慶応義塾大学)
近年,熟練技術の継承に関する様々な問題が深刻化しているが,その一つにコスト面での問題がある。医療や生産加工の分野で教育を行う場合,人体や貴重な金属などの有限な資源の消費が伴い,コストとリスクが大きくなる。そこで環境の感触を保存、再現する環境コピーが求められる。 本研究では実世界環境を多慣性共振系としてモデル化を行う環境コピーを提案する。多慣性共振系の質点数を無限大にすることで実世界環境の運動を波動方程式で考えることができる。 波動方程式を用い、実世界環境の運動を波の重なりとしてとらえることで、高周波数帯域の入力に対しても高精度な感触の再現が可能となる。実験により提案手法の有効性を示す。