電気学会全国大会講演要旨
4-182
負荷側外乱オブザーバに基づく柔軟機構を含むバイラテラル制御系の制御帯域向上法
◎齊藤英一・桂 誠一郎(慶應義塾大学)
近年,触覚の伝送を扱うバイラテラル制御の研究が盛んに行われている。バイラテラル制御ではマスタ・スレーブシステム間において作用反作用の法則を実現でき,触覚情報を伴う遠隔操作システムが構築可能である。しかし,産業応用においては材料の軽量化や出力増大のためのギアの使用といった機構的制約により,剛性が低下してしまう場合が考えられる。剛性の低下により振動が発生し,さらに制御の帯域が低下してしまう。そこで本稿では負荷側外乱オブザーバに基づく柔軟機構を含むバイラテラル制御系の制御帯域向上法を提案する。負荷側外乱オブザーバのノミナル値とそれに基づくゲイン設計を提案し,制御帯域の向上を図る。