電気学会全国大会講演要旨
4-189
振動周波数分布相関による沸騰検出手法の基礎検討
◎望月敬太・堀 淳二・荒木 宏・鹿井正博・平位隆史(三菱電機)
加熱調理器における振動方式による新たな沸騰検出手法を提案する。従来の振動方式による沸騰検出手法の多くは、沸騰時における振動強度の増大に基づいて沸騰検知するものであった。しかし、振動強度の絶対値は水量などの使用条件に応じて異なり、一定のしきい値処理が困難であった。本稿では沸騰時の気泡の発生量・頻度に応じて振動周波数分布が変動することに着目し、振動周波数分布の相関値を沸騰状態の指標とする手法を提案した。水加熱試験による基礎検証の結果、加熱開始後の振動周波数分布の相関値は気泡発生状況に応じて特定の範囲で低下する様子が確認され、水量に依らず一定のしきい値処理により沸騰状態を検出できる見通しが得られた。