電気学会全国大会講演要旨
4-207
誘導電動機の特徴量分布特性と巻線短絡故障検出手法の検討
◎岸野光佑・坂東広幸・水野幸男(名古屋工業大学)・中村久栄(トーエネック)
産業用電動機は基幹動力源としてさまざまな分野で用いられているが,各種プラントでは高経年の電動機が依然として数多く稼動している。しかしながら,近年のコスト削減の見地からそれらの保全に十分な手間が掛けられない状態にある。このような状況において,電動機の状態をオンラインで正確に把握できる故障診断技術の確立が社会的に強く望まれている。 筆者らは,オンライン状態で測定が容易な固定子巻線電流に着目し,振幅と位相という二つの特徴量の分布に基づいて確率的に巻線短絡故障を診断する手法を提案し,その有効性を無負荷時において確認するとともに負荷接続時における検討を進めている。