電気学会全国大会講演要旨
4-221
温度制御系におけるむだ時間を考慮した比例帯による最短時間起動制御法
◎平間雄輔・濱根洋人(工学院大学)・宮崎一善(東邦電子)
一般的に温度制御系は時定数が大きく,かつむだ時間が存在する。このような制御対象を速やかに目標値に整定させることは困難である。この結果,営業時間の短縮や生産性の低下を生む。最初に本論文では,理想状態で飽和入力量を積極的に用いて,物理的な最短時間でオーバーシュートが発生せずに目標値へ整定させるための最適な入力を示す。次に,産業界で最も一般的なPID 制御に着目し,前述した最適な入力を示す比例帯の設計法を示す。