電気学会全国大会講演要旨
5-022
EPS用IPMモータの検討
○小林秀樹・土井祐仁(信越化学工業)
EPS(電動パワステ)用モータとして、低コギングトルクのSPMモータが主に使用されている。磁石は瓦形状であり材料歩留まりが低い。IPMモータの磁石は平板状であり材料歩留まりが高いが、一般にSPMに比べてIPMモータはコギングトルク低減が難しく、出力もやや劣ると考えられている。同一ステータ・磁石同体積の条件でSPMと同等のモータ性能を有するIPMモータが設計可能かFEM解析で検討し、試作して確認した。コギングトルクはスポーク型IPMのロータ偏心構造で10mNmを下回りSPMと同等となった。誘起電圧はギャップを若干縮めることで同等となった。製造ばらつきがコギングトルクに与える悪影響は総じてIPMの方が小さいことが分かった。