電気学会全国大会講演要旨
5-026
一方向通電形横磁束BLDCモータの多相運転特性
◎小松康廣・伊藤浩高・サイドカディル・荒木義彦(立命館大学)
一方向通電形BLDCモータのドライバとして非対称H形ブリッジ回路を用い得る。従って上下アーム短絡の危険がなく,故障が少ない。横磁束モータとは,回転方向と磁束の流れが直交するモータである。提案している一方向通電形横磁束BLDCモータの単相および多相構成は可能である。単相構成とし,1サイクル回転角度に対する全電機子コイル非通電回転角度の割合Doffを小さくするには,回転子の永久磁石数を大きくしなければならない。しかし,これの最大値が存在するので,Doffを小さくすることが困難になる。Doffが大きいと,トルク脈動が大きい。また,大トルク一定低速度運転は困難となる。Doffを小さくするためには多相構成とすればよい。一方,相の数を増やすほど,1サイクル回転角度に対する各電機子コイルの非通電回転角度の割合Doff´は大きくなる。非通電回転角度においても鉄損は発生する。そのため,全コイル数が同じ場合,相の数が大きいほど鉄損は増大する。実験により,単相,2相,3相構成の順にモータの効率がよくなることを示す。