電気学会全国大会講演要旨
5-028
大形巻上機用PMモータの電磁力と振動モード解析
○野田伸一・水野末良・尾崎圭史・松下真琴(東芝)
近年、巻上機は小形化による磁束密度の増加や、軽量化による構造上の剛性の低下により、モータから発生する電磁振動は、単位体積当りのエネルギーが大きくなる傾向にある。従来、大形巻上機のモータにおいて、固有振動モードや電磁力モード、運転中の振動モードに関して、明らかにされていなかった。大形巻上機の振動シミュレーション予測ができれば、振動源、伝播経路、振動発生箇所での対策を施すことができ、効果的に振動を低減することができる。本論文では、(1)構造-電磁解析から振動応答を予測し、(2)運転中の振動モードは電磁力モードでなく構造系の共振範囲にある場合に固有振動モードに依存して、(3)運転中の振動モードは回転モードでなく振動の節が固定しており、(4)モータ脚への振動伝達が抑制できる位置が特定できたので、その検証過程について紹介する。