電気学会全国大会講演要旨
5-041
かご形回転子の漏れインダクタンスの非線形性を考慮した直流試験法に関する検討
◎北島 純・後藤隆司・山本 修・荒 隆裕(職業能力開発総合大学校)
直流電源を用いた静止試験である直流試験は,商用周波数から0.1Hz以下の周波数特性を一回の静止試験から測定できる特長を持つ。しかし,全閉スロットかご形回転子を有する交流機(全閉機)に対しては回転子漏れインダクタンスの非線形性が障壁となり,その適用が困難であった。本論文では,全閉機に直流試験法を適用するための基礎検討を行っている。5.5kWのかご形誘導機を供試機として,磁界解析によって回転子漏れインダクタンスがどのような電流依存性を明確化している。さらに,回転子漏れインダクタンスを電流の関数として考慮したシミュレーション同定法を示し,直流試験によって全閉機の回転子パラメータ計測が可能であることを明らかにしている。