電気学会全国大会講演要旨
5-056
実パンタグラフを用いたすり板―トロリ線間の接触電圧測定
◎松村 周・山下主税(公益 鉄道総合技術研究所)
電気鉄道では,トロリ線とパンタグラフすり板を接触させて集電することで走行に必要な電力を車両に供給している。これらに用いられる集電材料の摩耗形態は接触電圧により支配される。接触電圧を測定することで,トロリ線―すり板間の摩耗現象の解明につながることが期待される。現車での接触電圧測定へ向けた基礎検討として,実パンタグラフおよび模擬架線を用いてしゅう動時のすり板―トロリ線間の接触電圧測定を行った。パンタグラフには,すり板2列のうち1列を絶縁し,絶縁されたすり板がトロリ線と同電位となるよう改造した舟体を取り付けた。すり板列間の電位差を接触電圧として測定し,良好に測定できることが確認できた。