電気学会全国大会講演要旨
5-057
320km/hでの安定集電の達成に向けた架線改良
○池田国夫・小田桐史晃(東日本旅客鉄道㈱)
320km/hでの安定走行を確認するための試験において、一部の区間において大きな離線が発生した。この現象を解明するために、架線の静的な設備状態を調査し、運動シミュレーションなどを行った。その結果、接触性能を向上するとして導入されてきた架線のプレサグが、かえって架線・パンタグラフ間の接触力変動を大きくして、離線が発生すると考えられた。そこで、架線静高さが一定となるように調整工事を行って、再度試験を行ったところ、離線が大幅に減少し、320km/hでの安定した集電状態を確保できることが確認できた。