電気学会全国大会講演要旨
5-074
最高速度規制と駅間走行時分増加による直流電気鉄道の節電手法の饋電特性シミュレータによる評価
○横村尚吾・高木 亮(工学院大学)
東日本大震災後,電力供給力が大幅に不足する事態となり,大規模な停電回避や電力不足のため,電気鉄道では2割程度の電力消費削減を目指し,夏期においては電力需要の厳しい時間帯には,列車を運休する「間引きダイヤ」や車両の減車による対応が行われた。このような節電手法の一つとして,本研究では,直流饋電システムでの最高速度規制と,駅間走行時分を若干増加させることで生じる消費エネルギー削減効果を,実績ある饋電特性シミュレータを用いて定量的に評価した。速度規制を行う場合は,与えられた駅間走行時分を走り抜くために,制限速度で定速運転を行ったため変電所入力エネルギーが増加,駅間走行時分を増加する場合は,10秒〜20秒程度の増加で変電所総合入力が減少し,省エネルギー効果が得られた。