電気学会全国大会講演要旨
5-091
高温超伝導テープ線材の積層構造における臨界電流測定
◎小原久人・孫 建・渡邉裕文・浜辺 誠・河原敏男・山口作太郎(中部大学)
超伝導ケーブルに大電流を流す場合、線材の配置や電流方向によっては自己磁場により臨界電流が下がることがある。このため、大電流応用では自己磁場の影響を最小化することが重要であると思われる。これまでにビスマス系線材では積層構造を取り、各層毎の電流方向を反転させる導体が提案されている。積層する場合、絶縁破壊が起きないように線材間に間隔を空けなければならない。間隔を空けることによって臨界電流が変化する可能性がある。今回の測定では3層積層させ、高さ方向に線材配置を変えた。臨界電流は線材単独の165.7Aに比べ、最大214.0Aと約30%増加した。また、高さ方向に間隔を広げると増加率は減少した。