電気学会全国大会講演要旨
5-093
銅安定化材付きNb3Al線材のダイス伸線の研究
◎富田浩介・丸山光大・吉田雅史・高尾智明(上智大学)・菊池章弘・竹内孝夫・伴野信哉・飯嶋安男(物質材料研究機構)・土屋清澄・中本建志(高エネルギー加速器研究機構)
我々は加速器用高磁場磁石導体としてNb3Al線材及びそのラザフォード•ケーブルの開発を進めて来たが、素線径 ~0.7 mm程度のNb3Alケーブルの要求も出現して来た。この要求に答える方法の一つとして、開発•確立してきた製作工程を変えずに直径1 mmの素線を製作した後、ダイス伸線により0.7 mm程度まで細線化することが考えられる。本研究では、この伸線工程が素線性能にどのような影響を与えるかを調べた。結果として、銅安定化材つきのNb3Al素線を1.0 mmから0.7 mmまでダイスにより細線化しても銅比に大きな変化はなく、均等に細線化されていることが分かった。また、JC値にも大きな劣化は見られず、直径0.7 mmのNb3Al素線の製作にダイス伸線が適用出来ることが分かった。