電気学会全国大会講演要旨
5-114
加速器応用を想定した高温超電導コイルの遮へい電流と発生磁場分布の3次元解析
◎植田浩史・福田光宏・畑中吉治(大阪大学)・石山敦士(早稲田大学)
我々は,近年の高温超電導線材の急速な性能向上と応用機器開発の進展の状況から,放射線医学総合研究所のHIMACと同等の出力(400MeV/核子,300nA)を持つ高温超電導技術を活用した小型・高効率・高性能の超電導サイクロトロンの開発・実現を目指している。サイクロトロン用コイルの発生磁界は空間的・時間的に高い均一度で3次元的に分布することが要求される。高温超電導コイルでこのような高精度磁界を実現する際の問題として,遮へい電流により誘導される磁界がある。本報告では, Y系超電導線材がもたらす磁界分布と時間変化について,3次元電磁界解析において線材内の遮へい電流のモデル化を行い,磁界への影響を精度良く評価する数値解析手法を開発したので報告する。