電気学会全国大会講演要旨
5-119
SMES用Y系超電導コイルにおけるクエンチ検出方法の検討
◎増井裕太・室町和輝・鈴木貴裕・大西秀明・石山敦士(早稲田大学)・渡部智則・平野直樹・長屋重夫(中部電力)・植田浩史(大阪大学)
現在、NEDOプロジェクトにおいてSMES用Y系超電導コイルの開発が進められている。その中で、我々は結合損失を抑えるために素線絶縁したY系積層導体を巻線したコイルの熱的安定性・保護の検討を行っている。先の研究で導体内の素線に局所的な常電導転移が発生した場合、素線間の電流転流を監視することでクエンチ検出が可能であることを数値シミュレーションによって示した(1)。今回は銅テープ線(絶縁前:幅10.1 mm、厚さ0.21 mm)を用いて作製した集合導体において電流が作る磁場を計測し、磁場から転流を検出する方法を検討したので報告する。なお,本研究は「イットリウム系超電導電力技術開発プロジェクト」の一部としてNEDOの委託により,実施したものである。