電気学会全国大会講演要旨
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伝導冷却HTSダブルパンケーキコイルにおける高熱伝導コンポジットの冷却性能評価(その3)
◎石川浩平・蜂須賀大護・浅野峻介・川原 譲・高尾智明(上智大学)・山中淳彦(東洋紡)
伝導冷却型HTSコイルの運転においては、線材や電極部から発生する熱の効率的な冷却が必要不可欠である。我々は伝熱材料としてDFRP(Dyneema® Fiber Reinforced Plastics)に着目した。DFRPは熱伝導性、絶縁性、加工性に優れ、また極低温下での負膨張特性を持つ。 DFRP巻枠を用いて、Bi2223ダブルパンケーキコイルを作製し、一定直流通電試験を行った。コイル作製の際、線材に異なった2種類の張力を加え、クエンチ時間を比較した。 次に、繊維巻角度の異なったDFRPを作製した。そしてそのDFRPとGFRPを用いたダブルパンケーキをそれぞれ作製し、上記と同様の実験を行い、巻き枠の違いによる冷却性能を評価した。 実験の結果、適当な張力設定とDFRPの負膨張特性により線材と巻き枠の接触面積が増し、冷却性能が向上した。