電気学会全国大会講演要旨
5-124
新機能構造材料を用いたBi-2223ダブルパンケーキコイルの機械的損失の評価
◎酒井聡史・高木俊行・西村和希・高尾智明・後藤貴行(上智大学)・福井 聡(新潟大学)・山中淳彦(東洋紡績)・西村 新(核融合科学研究所)
超電導線材の実用化にあたり、交流損失の低減が重要な課題である。 主な交流損失は、超電導体内部の磁束変化に伴うヒステリシス損失や変動電磁力の影響による機械的損失などが原因である。 我々は温度低下で繊維方向に膨張するという特殊な構造材料であるDFRP (Dyneema Fiber Reinforced Plastic)をサンプルコイルに用い、超電導線材の振動を抑制することで、機械的損失の低減を目指した。 負膨張性を有するDFRPサンプルコイルを用いた場合、低温用構造材料として一般的に利用されているガラス繊維強化プラスチックGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)をサンプルコイルに用いた場合よりも機械的損失を低減することが実験によって示された。